従業員のモチベーションをあげるために、中小企業の社長が知っておくべきこと

社員のモチベーションは、会社の業績に直結する!

わたしたちは、仕事柄、中小企業の社長とお話する機会が多いのですが、従業員のモチベーションについての悩みをよく聞くようになりました。

「従業員の成長が止まり、モチベーションがあがらず、業績も伸びない」と悩んでいる社長が多いです。

従業員のモチベーション低下に気づいているけれど、日々の仕事が忙しいし、どんな手を打てばいいのかわからず、立ち往生している社長もいるのではないでしょうか。

今回は、そんな悩みに対して、どのような行動を取れば、解決に向かっていくのかをお伝えしていきます。

モチベーションが上がると、どんなメリットがあるか

「モチベーション」で辞書を引くと、「物事を行うための、動機や意欲になるもの。刺激。熱意。」と書かれています。

つまり、従業員のモチベーションが上がるということは、仕事に対して熱意や意欲を持って取り組み、成果を生みやすくなるということですね。

それ以外にも、次のようなメリットがあります。

・新規採用がしやすくなる
・離職率が低下する
・会社の雰囲気がよくなる
・会社への愛着心がわく

など、たくさんあります。

どうすればモチベーションは上がるのか?

毎年業績をどんどん伸ばしている会社の場合、給与を上げていくことで、従業員のモチベーションを維持させていくことが可能です。

でも、業績は下降することだってありますから、そのとき、給与が下がれば、モチベーションも下がってしまいます。

モチベーションを維持できる理由が給与だけだと、早晩行き詰まってしまうことは目に見えています。

そこで、できることは社長が行動を起こすことです。

社長が行動を起こせば、従業員のモチベーションは間違いなく上がります。

そのポイントを今回は3つに絞ってお伝えしていきます。

決して難しいことではないので、ぜひ実践してみてください。

①従業員が、自分の成長を感じられるようにサポートする

就職情報大手のリクルートキャリアが、 2019年卒業の大学4年生を対象にした調査では、年収や安定性よりも「自分が成長できるかどうか」が入社の決め手になっています。

「新卒で入っても一生安泰ではない」という学生が多く、自らの成長こそが将来の安定につながると考える学生が増えていると分析しています。

Q: 就職先を確定する際に、決め手になった項目をすべて教えてください。(複数選択)

自らの成長が期待できる 47.1%
福利厚生(住宅手当等)や手当が充実している 37.8%
希望する地域で働ける 37.0%
会社や業界の安定性がある 29.5%
会社・団体で働く人が自分に合っている 27.5%
会社・団体の理念やビジョンが共感できる 22.2%
会社や業界の成長性がある 20.2%
年収が高い 18.4%

こうした結果からもわかるように、従業員に成長を感じさせることができるかどうかが大きなポイントになります。

成長を実感するということは、過去の自分と比べて、なにかの能力が身についたり、できなかったことができるようになったりすることですね。

みなさんも、できなかったことができるようになったときのことを思い出してみてください。
「うれしい」と思える瞬間だったのではないでしょうか。

その「うれしさ」がモチベーションとなり、次の行動につながっていくわけです。

社長が、従業員それぞれに、成長するための目標を与え、それが達成できるようにサポートしてあげることで、従業員のモチベーションはあがっていくのです。

②従業員の行動を承認する

人間には、基本的な欲求のひとつとして、「承認欲求」があります。

これは、社会の中で、人から認めてもらいたいと感じる欲求です。

下記は、アメリカの心理学者であるマズローが提唱した「5段階の欲求説」です。 人間は、低階層の欲求が充たされると、より高次の階層の欲求を欲するとされています。

仕事でいえば、成果を出したり、他の社員の模範になるような行動をしたときに、具体的に褒めてあげることで、従業員の承認欲求を満たしてあげることができます。

ここでのポイントは、具体的に褒めてあげることです。

単に「よく頑張っている」というのではなく、

「毎日、掃除をしてくれてありがとう」
「〇〇の仕事はミスすることなく、よく頑張っている」

というように、具体的に伝えることです。

単に「頑張っている」と言われても、なんのことで褒めてもらっているのかわからないので、従業員の心には響きません。

具体的に伝えることで、従業員の心に響き、「自分のことをしっかりと見ていてくれる」「自分のことを気にしてくれている」と思い、うれしく感じるのです。

具体的に伝えるには、従業員の日頃の行動をしっかりと確認しておくことが必要になりますが、 社長本人から直接伝えてもらえれば、うれしくない従業員はいないのではないでしょうか。

1対1で伝える方法以外には、表彰式のような方法もあります。従業員が集まる全体の場で、表彰してあげると、会社だけでなくて他の従業員からも評価されることになり、より効果が高まります。

このように承認欲求を満たしていくことで、従業員のモチベーションが上がっていくのです。

定期的な面談を行う

上記の①、②を伝えようと思えば、場の設定が必要になります。

ぜひ面談の場を設けて直接従業員に伝えてあげてください。

私たちの経験上、定期的に面談の場を設けている中小企業は、まだまだ少ないです。

「うちは、社員数も少ないから、日常会話の中でコミュニケーションを取っている」とおっしゃる社長もおられますが、そこで社員の成長をうながすような言動を取れていますでしょうか。

取れていないのであれば、定期的にスケジュールを組んで、しっかりと従業員と向き合い、成長を促す言動をしていきましょう。

日頃、どのようなことを考えて仕事に取り組んでいるのか、今後どのようなサポートが欲しいのかなど、従業員の話にもぜひ耳を傾けてください。

面談を通して、従業員の成長や会社発展のカギが見つかる場合も多いです。

従業員が突然退職する、離職率が高い会社は、圧倒的にコミュニケーション不足が原因です。
コミュニケーション不足を補うためにも定期的な面談は重要になります。

従業員のモチベーションを上げるため行動しましょう

今回は、従業員のモチベーションを上げる方法を3点に絞ってお伝えしました。

これ以外にも方法はありますが、今回お伝えしたことはすぐに実行できるものばかりだと思います。

従業員のモチベーションが上がらないと嘆いていても、何も変わりません。

社長が少し行動を起こしていくだけで、従業員は大きく成長していきます。

今、どの会社も人手不足です。今後、中小企業が人を採用していくことは、さらに難しくなっていくと思います。

そうした社会環境の中で会社を維持、発展させていくためには、既存の従業員のモチベーションを上げていくしか道はありません。

進むべき道はわかっていても、時間が取れなかったり、手順がわからないなどのお悩みがあるかもしれません。

その場合は、わたしたちのような専門家にご相談ください。

様々な会社を見てきた私たちなら、なにかサポートさせてもらえると思います。

他社事例なども豊富に持っておりますので、どのような事例があるのか話を聞きたいというご要望でも結構です。

初回相談は無料で行っておりますので、お気軽にご相談ください。